界隈一のとんがり酒場で和む――KAMA PUB その1――

2015年12月にオープンしたて。新今宮界隈で一番とんがった酒場、KAMA PUBを訪れた。

店に入る。ポップミュージックがかかっています。お客さんけっこう入ってます。

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この日(2016年2月26日)は、1,000円ワンドリンクでたこ焼き食べ放題というタコパー(※1)イベントが開かれていた。

たこ焼き器の前、グラス片手に盛り上がるタコパリピープル(※2)。地元の顔もちらほら。

「なんでタコパーなんですか」。店長の阪本俊輔さんに訊ねてみた。

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店長の阪本さん

「たこ焼きって、外国にないじゃないですか。観光で大阪に来た人に作るところから愉しんでもらおうと思って」

大阪暮らしが長くて、たこ焼きが外国人にめずらしいって発想はなかったなぁ。

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KAMA PUBは、新今宮に宿泊する外国人観光客たちが、夜遊べる店が少ないことに着目。宿泊する街で愉しんでもらうことにビジネスチャンスがあると見たわけだ。

客の半分は観光客の様子。ベトナムかタイの人かしらと思ったら、関西弁を流暢に話すのでどうやら地元の人とわかることもある。

「日本に住んでる人も、ここへ来たら外国の人と交流できるわって感じで、どんどん遊びにきてほしいんです。この空間では、何をしていてもいいと思う。酒を飲むだけでなく、本を読んでてもいいし、みんなでワイワイしてほしい」

なるほど、店の一角では折り紙を教えていた。神妙な顔で折り紙に向かう観光客たち。教える方は気楽にやれて、観光客にはめずらしい。力を抜いた企画で十分愉しみは共有できる。

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日本の酒といえば、SAKEだろう。めずらしい日本酒を常時30種類準備している。この日のおススメは、山口の獺祭(現在ネット販売では、2ヶ月まちということだ)、福島の飛露喜。日本酒ファンなら、ド真ん中に抛られたってところじゃないだろうか。

こだわりは高じて酒蔵見学ツアーも企画している。3月3日は福寿の酒造に見学に行くそうだ。ツアーは随時開催しているので、店で情報を受け取ろう。

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マネージャーの牧さん、副店長の   さん、店長の阪本さん、スタッフの  さん

ビールは外国人向けにハイネケン。ご当地ビールということでビリケンビールをおいている。ビリケンビールの中身は箕面ビールだそうだが、どちらもご当地にはかわりない。

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フードは、七輪で提供されるABURI(エイヒレなどの珍味を炙る)と、赤味噌仕立てで甘みをおさえたドテ焼きを、まず試したい。筆者は酒を飲めないが、この二品をいただいた。七輪の火を見つめながら、いろんな言語を聞くと、不思議と平和な気分になってくるだろう。

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店を訪問してわかったのは、開店したばかりの店だが、スタッフが落ち着いていてスペースや時間の使い方にゆとりを感じるなぁ、ということだ。これからのイベントや訪れる人の顔ぶれにより、店が急成長していく予感だ。

次回は、外見はとんがり中身はゆったりのKAMA PUBの仕切り人、マネージャーの牧憲一さんのインタビューをお届けする。
(松本裕文)

※1 たこ焼きパーティのこと
※2 たこ焼きパーティピープルのこと

KAMA PUB
住所|大阪市西成区太子1-4-2太子町ビルディング1F
営業時間|日月火17:00-23:00 水木金土17:00-26:00
定休日|無休
電話|06-6537-9096
FB|https://www.facebook.com/kamapub9096
予約|予約せんでも入れます!